Ver2.8
2023年12月1日
ケージーエス株式会社
連絡先:ケージーエス株式会社 営業部
TEL: 0493-72-7311
URL: <https://www.kgs-jpn.co.jp>
この度は、ブレイルメモスマート(BMS40)をご利用頂き、誠にありがとうございます。
ブレイルメモスマートは、音声出力と点字出力をたよりに操作できる多機能型点字ディスプレイです。
パソコンに接続すれば、スクリーンリーダーと協力して、パソコンの操作をサポートします。
パソコンとの接続方法は、USB接続と、無線接続のブルートゥース、およびRS-232Cシリアル接続を用意しています。
当社のアンドロイドアプリと連携して、スマホの操作や、テキスト編集を行う機能もサポートします。
また、本体にテキスト編集、点字編集、デイジー再生、音楽メディアの再生などの機能を持っています。
漢字仮名交じりの墨字の文書も、日本語変換機能と漢字の説明読み(詳細読み)を利用しながら、点字キーボード入力で書くことができます。
デイジー再生では、音声デイジーと、テキストデイジーのコンテンツを再生できます。
パソコンなどでサピエ図書館からダウンロードした点字図書や録音図書などを、SDカードやUSBメモリに入れておけば、いつでもどこでも読書を楽しむことができます。
音楽メディアの再生では、パソコン上でCDなどから取り込んだWMAファイルやMP3ファイルを再生できます。
また、アクセサリーの機能として、時計、カレンダーと予定、アラーム、ストップウォッチ、ボイスレコーダーなどの機能を用意しています。
プログラムとデータの記憶用として、2GBのマイクロSDカードを内蔵しています。
また、32GBまでのSDHCカードやUSBメモリが接続できます。パソコンなどとのデータの交換にご使用頂けます。
* SDカードは本体に挿入された状態で出荷されます。
BMスマートでは、点字ボランティアグループ つつじフレンドの電子点字辞書「スマートコータクン」(別売)をご使用頂けます。
無償のプレインストール版でも2個の辞書が利用できます。
使い勝手をお試し頂き、製品版のご利用を是非ご検討ください。
スマートコータクンは、点字表示のみでのご利用となります。音声読み上げ機能や、BMスマートに接続したモニタ上で内容をテキスト(通常の文字)で確認する機能ははたらきません。
本製品の正式名称は「ブレイルメモスマート40」ですが、本書では「BMスマート」、または「BMS40」と表記します。
BMS40には次の内容の物が含まれています。パッケージを開けたら、まず、すべての内容物があるかどうか確認してください。不足しているものがある場合は、お買い上げになった販売店までご連絡ください。
BMS40のマニュアルは、「簡単スタートガイド」と「ユーザーズガイド」の二冊で構成されています。
「簡単スタートガイド」では、基本的な操作をご紹介しています。
従来のBMシリーズ機器をご利用頂いていたお客様も、是非、初めに簡単スタートガイドをご確認ください。
なお、点字印刷版には、「簡単スタートガイド」のみが含まれています。
「ユーザーズガイド」では、より詳細に各機能を説明しています。
ユーザーズガイドは、本体のメニューから音声と点字で参照可能です。または、CD-ROM内にある各種形式のデータをご利用ください。
本機を、主にパソコンと接続して点字ディスプレイとしてご使用になるお客様は、「3 BMスマートを動かしてみましょう」の後、「5 BMスマートをパソコンと接続して使う」の章に進んでください。
本機を末長く安全にご利用頂くために、以下の事項に充分ご留意ください。
SDカードをスロットに挿す時は、カードの向きを確認してください。
四隅の内、一ヶ所だけ、角が斜めに切り取られている所がありますので、この角が右奥になる向きで挿入してください。
カードを挿す時に力はいりませんが、カードが斜めになっていると、周りに少し引っ掛かることがあります。無理に入れようとするとカードが破損することがありますので、向きを調節しながらゆっくり差し込んでください。
奥まで入ったら、指を離してください。少しだけ戻って固定されます。
また、SDカードを取りだす時は、カードの頭を奥に押し込んでから指を離してください。
するとカードが少し手前に出てきますので、指先でつまんで引き出してください。
なお、カードの奥のところにぎざぎざした部分があります。カードの端子ですので、錆を防ぐため、あまり触らないようにしてください。
また、SDカードの左側には、書き込み禁止のロックスイッチがあります。ロックスイッチがカードの奥側になっている状態が書き込み可能です。
ここでは、BMS40に付いているボタンや各種のコネクタについて説明します。
BMS40の上の面、各側面、裏面の順に、説明して行きます。
一通り説明した後で、最初に覚えて頂きたいポイントを挙げていますので、是非チェックしてみてください。
BMS40の上の面には、点字表示部と、29個の操作キーがあります。
点字表示部には、点字を表示する40個のマスがあり、それぞれのマスには8本のピンがあります。
電源が入っていない時は、全てのピンが少し出ている状態になるので、点字の「め」の字のようなでこぼこした手触りになっています。
BMS40は、点字を表示するマスが手前側に、操作キーが奥側になる向きに置いてください。
点字を表示するマスのすぐ奥には、マスと同じ数の縦長のボタンが並んでいます。これをタッチカーソルキーといいます。
29個の操作キーについては、次の節で説明します。
BMS40の右側面には、奥から順に、次の6個のものがあります。
(1)電源スイッチ=電源のオン/オフに使用する丸い押しボタンです。
(2)LEDの窓=電源のオン/オフを示す緑のLEDと、充電中かどうかを示す赤のLEDが、くぼみの中に入っています。
(3)ACアダプタの接続口=付属の専用ACアダプタを接続します。
(4)USB通信ポート=BMS40をパソコンと接続する時に使います。
付属のUSBケーブルの、小さな方の端子をここに接続してください。
(5)ステレオヘッドフォンミニジャック=お持ちのヘッドフォンやイヤフォンを接続できます。
(6)ボリュームボタン=小判型の枠の中に、2個のボタンが入っています。
奥側がアップボタン、手前側がダウンボタンです。
BMS40の手前の面には、次の5個のものがあります。
(1)表示の戻しキー=左端の横長のボタンです。
(2)表示の送りキー=右端の横長のボタンです。
(3)ナビキーの2個のボタン=表示の戻しと送りのボタンの内側にある、2個のボタンです。
ナビキーについても、後の節で説明します。
(4)前面SDスロット=データの保存に使用できるSDカードを挿します。
*出荷時に付属のSDカードが挿入されています。
(5)リセットスイッチ=小さな穴の中に押しボタンが入っています。BMS40が操作できなくなってしまった時は、針などでこのボタンを押してBMS40を再起動します。
BMS40の左側面には、手前から順に、次の2個のものがあります。
(1)USBホストポート=データの保存に使用できるUSBメモリなどを接続します。
(2)RGBコネクタ=パソコン用のモニターでD-Sub15ピンのRGBコネクタを持つものを接続できます。
BMS40の奥の面には、左から順に、次のものがあります。
(1)シリアルポート=点字プリンタやパソコンなどと接続します。
(2)操作モード切替スイッチ=主に点字を読む手に合わせて、操作キーのレイアウトを反転させるスイッチです。右に動かすと右手操作モード、左に動かすと左手操作モードになります。
主に点字を読む手の、反対側の手で操作するように設定してください。
点字を両手で読まれる方は、右手操作モードをご使用ください。
BMS40の裏面には、奥側にバッテリーボックスのふたがあります。
このふたは、バッテリーが古くなって交換するまで開ける必要はありません。
ふたを開けるには、ふたの凹凸が付けてある所を両手の親指で押さえながら、本体奥方向にスライドさせます。
上の面の説明では、タッチカーソルキーという言葉が大切ですので、是非覚えておいてください。
右側面では、電源スイッチとACアダプタの接続口の位置を確認しておいてください。
また、ボリュームボタンやヘッドフォンの接続口もよく使いますので、位置を確認しましょう。
手前の面では、表示の戻しキー、表示の送りキーを、非常によく使います。
奥の面では、操作切替スイッチを覚えておいてください。
点字を左手で読む方は右手操作モードを使用します。
点字を右手で読む方は左手操作モードを使用します。
次に、BMS40の上の面にある29個の操作キーと、手前の面にあるナビキーについて説明します。
ここで説明しているキーの名前は、BMS40の使い方を覚えるために大変重要です。
別紙「BMスマート40のキー配置一覧」にもまとめてありますので、慣れるまで手元において確認しながら、本書を読み進んでください。
*これらのキーの中には、設定により配置や機能を変更できるものもありますが、「簡単スタートガイド」では出荷時の設定で説明しています。
29個の操作キーには、次のようなグループ分けがあります。
上の面の中央奥にある横に並んだ6個のキーが6点キーです。
点字タイプライターのように文字を入力します。
左から、3の点キー、2の点キー、1の点キー、少し離れて、4の点キー、5の点キー、6の点キーの順に並んでいます。
2の点キーと5の点キーのすぐ手前に、それぞれ一つずつボタンがあります。
左側をバックスペースキー、右側をデリートキーといいます。
これらのキーは、文字を消す時に使います。
これらのキーの手前、ちょうど上の面の真ん中ぐらいにある、横に3個並んだキーです。
中央の突起の付いたキーをコマンドキーといいます。
コマンドキーの使い方は、次の節で説明しています。
コマンドキーの左側がエンターキーで、文字を入力している時は、改行に使います。
コマンドキーの右側はスペースキーで、文字を入力している時は、マス空けに使います。
また、8点入力の時は、エンターキーとスペースキーを7の点キー、8の点キーとして使います。
6点キーの左右両側にある、縦に並んだキーで、左右で計4個あります。
次のような名前が付いています。
小指キーの使い方は、関連する機能の項で説明します。
小指キーの更に外側に、左右3個ずつあるキーです。
右手操作モードの時は、右端からサイドキー1、サイドキー2、サイドキー3となり、左側に移って、内側からサイドキー4、サイドキー5、サイドキー6と続きます。
左手操作モードの時は、その反対に、左端からサイドキー1、サイドキー2、サイドキー3となり、右側に移って、内側からサイドキー4、サイドキー5、サイドキー6と続きます。
サイドキーでは、次のキーをよく使用します。
サイドキーの手前、本体の左側、右側に、それぞれ4個のキーが十字に並んでいます。
左側の4個を左方向ボタン、右側の4個を右方向ボタンと呼びます。
4個のキーは、それぞれ上下左右の方向を表しています。
右手操作モードの時は、右方向ボタンを上下左右の矢印キーとして使います。
左手操作モードの時は、左方向ボタンを上下左右の矢印キーとして使います。
親指キーの中央にあるコマンドキーは、6点キーと組み合わせて、矢印キーやタブキーなど、文字の入力以外の操作に使用します。
以下に、コマンドキーと6点キーの組み合わせの基本的な操作をご紹介します。
これらのキー操作は、サイドキーや方向ボタンでも可能ですが、点字を入力している途中で操作する時は、コマンドキーとの組み合わせが便利です。
ナビキーは、2個のキーがペアになっていて、「進む」と「戻る」のように、対になった操作に使います。
左側のキーが戻る方向、右側のキーが進む方向です。
BMS40には、手前の面に1組のナビキーがあります。
ナビキーの2個のボタンは、上/下矢印キーになっています。
以降の章では、ここでご紹介したキーの位置を説明していません。
別紙「BMスマート40のキー配置一覧」にまとめてありますので、手元に置いてお読みください。
付属のACアダプタをコンセントに挿し、本体右側面の接続口に繋いでください。
ACアダプタから電気が流れると、「BMスマート停止中」と点字で表示され、バッテリーの充電が始まります。
動作中にバッテリーがなくならないようご注意ください。
(1)右側面奥の電源スイッチを押します。
(2)点字で「BMスマート」と表示されますが、まだ電源スイッチを押し続けてください。
(3)点字で「BMスマート 起動中」と表示されたら、指を離します。最初の音声が流れるまで押し続けていても構いません。
(4)電源が入ると、音声で「BMスマートを起動しています」と発声し、右側面奥のLEDランプが緑に光ります。
(5)すると、現在のバッテリーの状態と容量を読み上げてから「クイックメモ点字文書一覧: 開く点字文書を、選択してください。」と表示します。
これで起動が完了です。起動が完了するまでに25秒程かかります。
(1)電源がオンの状態で右側面奥の電源スイッチを押したままにします。
(2)5秒ほどで、ビープ音が鳴り、「BMスマートを終了します」と音声と点字で表示されます。
このメッセージが聞こえたら、手を離してください。
BMS40には、40マスの点字表示部があります。
一行の長さがこれより長い時は、わかち書きで40マス以内に入る部分が点字表示されます。
1回で表示しきれなかった右側の部分を読むには、表示の送りキーを押します。
また、今の表示より左側の部分を読むには、表示の戻しキーを押します。
複数行の表示では、表示の送りで行末まで進むと、次の行の先頭に表示範囲が移動します。
表示の戻しで行頭まで戻った時も、同様に、前の行の末尾に表示範囲が移動します。
点字表示の自動送りは、表示の送りキーを押さなくても、一定時間ごとに、自動的に表示範囲が右に進んでいく機能です。
自動送りを開始したり、終了するには、表示の戻しキーと表示の送りキーを同時に押します。
自動送り中も、送りキーや戻しキーで手動で表示範囲を変更することができます。
ただし、それ以外の操作をすると、自動送りは中止されます。
なお、自動送りの時間間隔の調節方法は、次節で説明します。
BMスマートの右側面にあるボリュームのアップ/ダウンボタンで、音声出力やオーディオ出力に関する以下の項目を調節できます。
(1)メインボリューム=全体の音量
(2)スピーチ速度=音声読み上げの速度
(3)スピーチ音量=音声読み上げの音量
(4)ビープ音量=各種ビープ音の音量
(5)オーディオ再生速度=デイジー図書や録音したデータなどのオーディオ再生速度
(6)オーディオボリューム=デイジー図書や録音したデータなどのオーディオ再生ボリューム
(7)メディア再生ボリューム=メディアデータの再生ボリューム
(8)自動送り時間=点字表示の自動送り機能の時間間隔。
BMスマートを起動した時、ボリュームボタンは、メインボリュームを調節する状態になっています。
この状態でアップ/ダウンボタンを押すと、スピーカーやヘッドフォンから出る音のボリュームを調節できます。
別の項目を調節するには、コントロールキーを押しながら、アップ/ダウンボタンを押します。
すると、上に挙げた8種類の設定項目を順番に読み上げます。
この操作で、調節する項目を選んでから、アップ/ダウンボタンで、その値を変更してください。
キーヘルプモードは、キーの名前やそれらのキーに対して割り当てられている機能を確認するためのモードです。
キーヘルプモードで何かキー操作をすると、キーの名前や割り当てられている機能、その操作により入力される文字などを読み上げます。
小指キー4個を同時に押すと、キーヘルプモードに入り、「キーヘルプオン」と音声と点字で表示します。
再度小指キー4個を同時に押すと、キーヘルプモードを終了し、「キーヘルプオフ」と音声と点字で表示します。
キーヘルプモードは、キー操作を確認するためのモードですので、そこで入力されたコマンドは実行されません。
キーヘルプモードを使用した後、キーヘルプモードから抜けるのを忘れないようにご注意ください。
BMスマートには、電源オフと似た状態の、スリープモードがあります。
スリープモードに入るには、次のように操作します。
(1)電源がオンの状態で右側面奥の電源スイッチを2秒ほど押してから離します。
(2)「BMスマートをスリープします」と発声し、スリープモードになります。
スリープモードから動作状態に戻すには、次のように操作します。
(1)スリープモードの状態で右側面奥の電源スイッチを2秒程度押します。
(2)すると、現在のバッテリーの状態と容量を読み上げてから「BMスマート準備完了」と発声し、動作状態へ復帰します。
この他、ACアダプタを接続していない時は、BMスマートを5分間操作しないと、自動的にスリープモードに入ります。これを、オートスリープと呼びます。
コントロールキーを押しながら、電源スイッチを2秒ほど押すと、オートスリープのオン/オフを切り替えられます。
スリープモードでも、電源をオフした時と同じような状態になりますが、次の3点が違います。
(1)ACアダプタを挿すと、電源オフの状態では「BMスマート停止中」と点字表示されますが、スリープモードでは「BMスマート スリープ」と表示されます。
(2)スリープモードからは、電源スイッチを押すと、すぐに動作状態に戻れます。
(3)ただし、スリープモードでは、動作状態の半分ぐらい電力を消費します。
そこで、バッテリーで使用している時は、1時間すると、自動的に電源がオフになります。
また、バッテリーの残量が非常に少ない時は、スリープモードに入れないようになっています。
ACアダプタを挿すと、内部のバッテリーが充電されます。
バッテリーが空の状態からの充電時間は、6時間以内で、最初の3時間で約70%充電できます。
バッテリーに残量があっても、追加充電されます。
ACアダプタを挿さないでBMスマートを起動すると、内部のバッテリーから電力が供給されます。
バッテリーのみで使用した場合の動作時間は、標準的な使い方で、およそ12時間です。
バッテリーの残量が少なくなると、「すぐに充電してください」というメッセージが表示されます。
このメッセージが表示されたら、すぐにACアダプタを接続して充電してください。
BMスマートが停止している状態で、電源スイッチを押し、1秒以内に放すと、点字表示で、バッテリーの残量や充電状態を確認できます。
この場合、ACアダプターが接続されている時は、充電レベル(0~4)、または充電完了と表示されます。
また、ACアダプターが接続されていない時は、バッテリーレベル(0~4)と表示されます。数字が大きい方が、充電量やバッテリーの残量が多いことを示します。
BMスマートが動作している状態で、現在のバッテリーの状態をチェックするには、以下のように操作します。
この操作では、ウィンキーと上下矢印キー、エスケープキーを使います。
「キー配置一覧」で、あらかじめ場所をご確認ください。
(1)BMスマートの電源が入っている状態で、ウィンキーを押しながら、I(2・4の点)を押します。
すると、「電源ステータス」が表示されます。
(2)表示は、次の4行構成です。
上/下矢印キーで、前後の行に移動します。
1行目=ACアダプタを接続しているのか、接続していないかの表示です。
2行目=バッテリーを使用しているか、充電しているか、充電が完了しているかの表示です。
3行目=バッテリー残量をパーセント表示します。
4行目=オートスリープ機能の状態です。
電源ステータスが確認できたら、エスケープキーを押してステータス表示を閉じてください。
バッテリーは2年を目途に交換してください。
交換用のバッテリーは弊社で販売いたしますので、お気軽に、以下まで御連絡ください。
また、使い終わったバッテリーは、お住まいの自治体の指示にしたがい処分してください。
連絡先: 「ケージーエス株式会社」
TEL: 0493-72-7311
【注意】
バッテリーの交換の際は、必ず先に、電源を切り、ACアダプタを外してください。感電・火災・故障の原因になります。
1. 電源を切り、ACアダプタを外します。
2. 本体を裏返します。本体前面(SDカードスロットのある側)が手前に来るように置いてください。
3. 中央付近にある2ヶ所の凹凸が付けてある所を探し、それを両手の親指で押し込むように持ちます。
4. 親指を深く押しこみながら、奥にスライドさせます。
5. バッテリーボックスの蓋が外れるので、バッテリーに指を添えてこぼれ落ちないように注意しながら、本体を表返し、バッテリーを取り出します。
6. バッテリーボックスが上に開いている状態で、本体前面が手前に来るように置いてください。
7. バッテリーボックスの中に、向きに注意して、バッテリーを並べます。
バッテリーの点字シールが貼られている面が上になるようにして、シールの矢印が左を指す向きに入れてください。
バッテリーの向きを間違えると、接点が破損してしまいますので、入れ終ったら、必ずシールの矢印を触って、左向きになっていることを確認してください。
8. 蓋を閉めます。凹凸がついた印が手前にくるように蓋を持ち、本体の奥から手前に向けてスライドさせます。
蓋が両側のガイドに添って、本体から浮かないように、ゆっくりスライドさせてください。
9. 「カチッ」と音が鳴るまでスライドできたら、完了です。
BMスマートには、カレンダーや時計の機能があります。
今日の日付や、時刻を合わせたい時は、次のように操作します。
ここでの操作では、次のキーを使います。
ウィンキー
エンターキー エスケープキー
上下矢印キー
スペースキー バックスペースキー
タブキー
『キー配置一覧』で、あらかじめ場所をご確認ください。
(1)BMスマートの電源が入っている状態で、ウィンキーとC(1・4の点)を押します。
すると、「時計」が表示されます。
(2)タブキーを押して、「時計を合わせる」に移動し、エンターキーを押します。
すると、「現在時刻の設定」と発声します。
(3)表示は、6行構成です。
上/下矢印キーで移動すると、各行に、年、月、日、時、分、秒の今の値が表示されます。
(4)表示されている値を変更するには、スペースキーまたはバックスペースキーを押します。スペースで値を増やし、バックスペースで値を減らします。
(5)今日の日付と時刻が指定できたら、エンターキーを押して、設定します。
また、エスケープキーを押すと、設定を中止します。この場合、時計は変更されません。
上のどちらかのキーを押して、設定を確定または中止すると、「時計を合わせる」という表示に戻ります。
(6)ここで、もう一度エスケープキーを押すと、元の表示に戻ります。
BMスマートの電源を入れると、「クイックメモ」と言うプログラムが自動的に起動して、点字文書の一覧を表示します。
「クイックメモ」は、点字の文書を簡単に作成するためのプログラムです。
作成した文書は、内蔵SDの「マイ ドキュメント」と言うフォルダに保存されます。
この簡単スタートガイドでは、「クイックメモ」を利用して点字文書を作成する方法を紹介します。
点字文書を作成するには以下のようにします。
(1)BMスマートの電源を入れると、「クイックメモ点字文書一覧」ウィンドウが開きます。最初は、点字の文書が何もない状態ですから、「文書一覧: 文書がありません。」と音声と点字で表示されます。
(2)オルトキーを押して「クイックメモメニュー」を表示します。
(3)上下矢印キーで、「1 新規作成 (N)」を選び、エンターキーを押します。
(4)「文書名」と点字表示され新しい文書の名前を入力する状態になります。文書名を64マス以内で入力して、エンターキーを押します。ここでは、「レンシュー」と入力してエンターキーを押してみましょう。
これで点字文書が入力できる状態になります。
コマンドキー+T(2・3・4・5の点)で、現在編集中の文書のタイトルを音声と点字で確認できます。
点字ディスプレイを確認すると、4・5・6・7・8の点が点滅しています。
これは7・8の点と、4・5・6・8の点の2つの記号が重なって表示されているためです。
7・8の点はカーソル表示で、6点キーで入力した文字が、この位置に挿入されます。
4・5・6・8の点は文章の終わりを示す記号です。
文章の途中の行末の場合は4・6・8の点が点滅します。
点字文書の編集状態で使うことができる主なキー操作は以下のようになります。
(1)6点キー=点字を入力します。
(2)スペースキー=マス空けを入力します。
(3)エンターキー=改行します。
(4)バックスペースキー=カーソルの前1文字を削除します。
(5)デリートキー=カーソル位置の文字を削除します。
(6)上矢印キー=上の行にカーソルを移動します。
(7)下矢印キー=下の行にカーソルを移動します。
(8)左矢印キー=左にカーソルを移動します。
(9)右矢印キー=右にカーソルを移動します。
(10)タッチカーソルキー=押した位置にカーソルを移動します。
(11)コマンドキー+1・5・6の点=現在のカーソル位置を表示します。
現在開いている編集中の文書で、キーワードを検索するには、次のように操作します。
(1)コントロール+F(1・2・4の点)を押します。
(2)点字キーワード検索ウィンドウが表示されます。検索したいキーワードを点字で入力して、エンターキーを押します。
(3)検索の方向を指定するウィンドウが表示されます。
以下のボタンで、検索する方向を選択します。ボタンの名前の表示の上のタッチカーソルキーを押すことで、ボタンを選択します。
「前を検索」は、現在のカーソル位置から、文書の先頭に向かって検索します。
「後ろを検索」は、現在のカーソル位置から、文書の末尾に向かって検索します。
「初めから検索」は、文書の先頭から、末尾に向かって検索します。
(4)検索でキーワードが見つかると、その位置にカーソルが移動します。
(1)コマンドキー+Z(1・3・5・6の点)を押します。
文書が保存され点字文書一覧へ戻ります。先ほど作成した「レンシュー」と言う名前の文書名が点字文書一覧に表示されています。
作成した点字データは、内蔵SDに保存されます。
他のSDカードやUSBメモリに保存するには、以下のように操作します。
(1)データを保存したいSDカードやUSBメモリを、BMスマートに接続します。
(2)すると、SDカードを入れた場合は、「SDカードSDMemory2が挿入されました。内容を表示しますか?」というメッセージが表示されます。
USBメモリを入れた場合は、「USBメモリUSBMemoryが挿入されました。メモリの内容を表示しますか?」というメッセージが表示されます。
(3)エスケープキーを押して、このメッセージをキャンセルし、クイックメモ点字文書一覧に戻ります。
(4)クイックメモ点字文書一覧で、上下矢印キーを使って、SDカードやUSBメモリに保存したい点字文書をえらびます。先ほど作成した「練習」という文書が、点字文書一覧に表示されています。
(5)クイックメモ点字文書一覧で、オルトキーを押して「クイックメモメニュー」を表示します。
(6)「16 名前を付けて保存」を選び、エンターキーを押します。
(7)「保存先点字ファイルの選択(ファイル一覧)」が表示されるので、「2 全面SDカード(SDMemory2)」を選び、エンターキーを押します。
(8)タブキーを押して「ファイル名」のテキスト編集ボックスに移動します。点字文書の名前からファイル名が自動的に生成されます。
(9)良ければエンターキーを押します。
(10)「点字データを保存しました。」と表示されるので、エンターキーを押します。
点字文書を削除するには、以下のように操作します。
(1)クイックメモ点字文書一覧で、オルトキーを押して「クイックメモメニュー」を表示します。
(2)上下矢印キーで、「7 削除(D)」を選び、エンターキーを押します。
すると、以下のようなメッセージが表示されます。
「選択されている点字文書をゴミ箱に入れてよいですか?」
(3)点字キーから「Y」を押すと文書はゴミ箱に移動します。「N」またはエスケープキーを押すと、文書の削除を中止します。
「Y」または「N」を押すときに外字符(5・6の点)を押す必要はありません。
クイックメモのゴミ箱からは、自動的に文書が削除されることはありません。
文書を完全に削除したい場合は、下記の「ゴミ箱を空にする」コマンドを実行してください。
点字文書一覧で、オルトキーを押すと「クイックメモメニュー」が開きます。
クイックメモのメニューには、以下の機能があります。
上下矢印キーでメニュー項目を選び、エンターキーを押すと、そのメニューの機能を実行できます。
(1)新規作成 (N): 新しい文書を作って、編集します。
(2)名前で絞り込み (L): 指定した名前を含む文書のみの一覧を表示します。
(3)検索 (F), コントロール + F: 全ての文書から、キーワード検索します。
(4)絞り込みと検索のクリア (A): 絞り込み表示、検索結果表示を終了して、全ての文書を一覧に表示します。
(5)コピー (C): 選択中の文書をコピー対象としてクリップボードに登録します。
(6)切り取り (X): 選択中の文書を移動対象としてクリップボードに登録します。
(7)削除 (D): 選択中の文書を削除して、ゴミ箱に移動します。
(8)全ての文書 (A): 全ての文書を一括操作するためのメニューです。
(9)貼り付け (P): クリップボードに登録されている点字ファイルをクイックメモに貼り付けます。
(10)新規クイックフォルダ (Q): 新しいクイックフォルダを作成します。
(11)新規デイリーノート文書 (D): 新しいデイリーノート文書を作って編集します。
(12)文書の複写 (D): 選択中の文書を複写して編集します。
(13)文書名の変更 (C): 選択中の文書の文書名を変更します。
(14)ピックアップコメントを付ける: この文書にコメントを付けて、ピックアップコメント一覧から参照できるようにします。
(15)表示設定 (S): 文書一覧の表示内容を変更します。
(16)名前を付けて保存 (V): 選択中の文書を、指定したファイル名で、別の場所に保存します。
(17)ファイルのプロパティ: ファイルの属性情報を表示します。
(18)ゴミ箱: クイックメモの文書一覧表示と、ゴミ箱内の表示を切り替えます。
(19)ゴミ箱を空にする (E): クイックメモのゴミ箱内の文書を消去して、ゴミ箱を空にします。
(20)クイックメモを閉じる (X): クイックメモプログラムを終了します。
(21)クイック優先モード (R): クイック優先モードの設定をオン/オフします。
クイックメモについて詳しくは、ユーザーズガイド「第4章 文書の編集と利用」の、「4.2 クイックメモと点字文書の編集」を参照してください。
BMスマートの電源を入れた状態で、ウィンキーとセレクトキーを押すと「メインウィンドウ」が表示されます。
メインウィンドウには、BMスマートが持つ次のようなプログラムの一覧が表示されます。
このリストから目的のプログラムを選択してエンターキーを押すと、プログラムを起動できます。
また、項目に付いている(括弧)で囲まれた文字を、ウィンキーと組み合わせて入力しても、プログラムを起動できます。
この操作は、メインウィンドウに戻らなくても実行できるので、大変便利です。
(1)クイックメモ
保存場所などを気にしないで、簡単に点字でメモが取れるプログラムです。
(2)時計
時計です。現在時刻の確認の他、時計を合わせたり、各種のタイマー機能を使うことができます。メインウィンドウの時計の項目には、現在の時刻が表示されます。
(3)アラーム
設定した時間にアラームを鳴らすことができます。アラームをセットすると、メインウィンドウのアラームの項目に、次のアラーム時刻が表示されます。
(4)カレンダー
曜日や祝祭日を確認したり、スケジュールの管理ができます。メインウィンドウのカレンダーの項目には、今日の日付が表示されています。
(5)今日の予定
今日の予定のリストを表示して、追加・確認・編集できます。予定が登録されている場合は、メインウィンドウの予定の項目に、その内容が表示されます。
(6)デイリーノート
日付ごとの情報を管理する点字文書の閲覧・編集を行うプログラムです。
(7)テキスト編集
墨字文書を編集するプログラムです。
(8)点字編集
点字文書を編集するプログラムです。
(9)点字図書閲覧
分冊毎に分けてファイルに保存されている点字図書データを、一つの点字図書として閲覧できるプログラムです。
(10)オーディオ再生
MP3ファイルやWAVファイルなどのオーディオファイルを再生するプログラムです。再生中に再生速度の変更ができます。
(11)ボイスレコーダー
内蔵マイクを利用して音声を録音するプログラムです。
(12)デイジー再生
音声デイジーやテキストデイジーを再生するプログラムです。
(13)メディア再生
MP3ファイルやWMAファイルなどのメディアファイルを再生するプログラムです。プレイリストを作って連続再生することもできます。
(14)点字ディスプレイ
パソコンなどと接続してスクリーンリーダーなどの操作に利用します。
(15)BMスマートユーザーズガイド
本機のユーザーズガイドのテキストデイジー版を参照できます。
(16)スマートコータクン(プレインストール版)
点字辞書の検索や、点字データの編集をするプログラムです。スマートコータクンのフルバージョンを使うには別売の電子点字辞書パッケージが必要です。
メインウィンドウでオルトキーを押すと、「メインメニュー」が表示されます。メインメニューには、BMスマートの全般的な設定にかかわる項目や、プログラムのバージョンアップやセルフテストの機能などのサポート機能にかかわる項目があります。
「簡単操作設定」は、本機の操作をより簡単にするために、各種の機能を、利用可能にするか、隠してしまうかを、プログラム別、コマンド別に選択できる機能です。
これは使わないという機能を、「隠す」に設定しておくと、プログラム一覧やメニューにも表示されなくなりますので、使いたい機能を、より早く見つけられるようになります。
初期状態でも、利用頻度が低いと思われるいくつかのプログラムやコマンドが、「隠す」に設定されています。
例えば、プログラムの一覧の中でも「点字文書の送受信」や「点字チャット」、「点字印刷」の項目は、初期状態で「隠す」に設定されています。
これらの設定を変更するには
メインメニュー → 各種設定 → 簡単操作設定
のメニュー項目を参照してください。
また、本機にある全ての機能を利用可能にするには、簡単操作設定の最初の項目で、選択肢、「以下の設定を無効にして、本機の全ての機能を利用可能にする」を選択してください。
なお、簡単操作設定が有効になっている時は、メインウィンドウのタイトルにも、簡単操作有効と表示されます。
簡単操作設定を変更したら、設定を更新するために、本機を再起動してください。
クイック優先モードは、点字のメモを取るための操作を分かりやすくするために用意されているモードで、初期状態でオンになっています。
このモードでは、本機を起動した時、「クイックメモ」が自動的に起動します。これにより点字の文書をすぐに作成してメモを取ることができます。
また、ウィンキー+セレクトキーの操作で、メインウィンドウとクイックメモの間を行き来できるようになります。
クイック優先モードの時は、メインウィンドウのタイトルにも、クイック優先モードと表示されますので、現在クイック優先モードであることがわかります。
パソコンなどでサピエ図書館からダウンロードした点字図書や録音図書を、SDカードやUSBメモリに入れておけば、いつでもどこでも点字や音声で読書を楽しむことができます。
ここでは、そのための準備と操作方法をご説明します。
BMスマートにはインターネットに接続する機能がありません。
BMスマートで、サピエ図書館の点字データやデイジーデータを利用するためには、次の準備をする必要があります。
(1)パソコンなどで、サピエ図書館の図書を検索し、ダウンロードします。
なお、サピエ図書館は視覚障害者向けのサービスですので、利用するためには、ユーザ登録が必要です。
(2)ダウンロードしたデータは圧縮されたファイルになっているので、解凍します。
ダウンロードしたファイルが「〈図書名〉.exe」のようなファイル名の時は、このファイルをパソコン上で実行すると解凍できます。
この場合、解凍すると、〈図書名〉というフォルダができ、その中に必要なファイルが入っています。
ダウンロードしたファイルが「〈番号〉.zip」のようなファイル名の時は、圧縮解凍ソフトウェアを使って解凍します。
Windows7以降のOSであれば、Windows自体にzipファイルの解凍機能が含まれています。
(3)解凍済みのデータを、フォルダごとSDカード、またはUSBメモリにコピーします。
なお、前述の(1)から(3)のような操作は、本機付属のCD-ROMに収録されている「BMシリーズ機器用ユーティリティ」の「サピエ図書館検索ツール」を使うと、検索からメディアへの転送までをほぼ自動で行うことができるので便利です。詳しくは「サピエ図書館検索ツール」のマニュアルをご覧ください。
ご自分でサピエ図書館を利用することが難しいお客様は、点字図書館などの情報提供施設にご相談ください。検索やダウンロードなどの代行サービスを受けられる場合があります。
点字図書を開くには以下のように操作します。
(1)ダウンロードした点字図書の入ったSDカードやUSBメモリを、BMスマートに接続します。
(2)すると、SDカードを入れた場合は、「SDカードSDMemory2が挿入されました。内容を表示しますか?」というメッセージが表示されます。
USBメモリを入れた場合は、「USBメモリUSBMemoryが挿入されました。メモリの内容を表示しますか?」というメッセージが表示されます。
ここで、上下の矢印キーで、「点字図書を開く(W)」ボタンを選びエンターキーを押します。
(3)SDカードやUSBメモリの中の点字図書一覧が表示されます。
上下矢印キーで、読みたい点字図書のタイトルを選び、エンターキーを押します。
すると、「点字図書の表示方法の選択」ウィンドウが表示されます。
(4)上下の矢印キーで点字図書の表示方法を選択して、エンターキーを押します。
音声と点字表示で滑らかに読みたい場合は、「1段落を1行で表示する」を選ぶと良いでしょう。
点字のレイアウトを確認しながら読みたい場合は、「点字印刷のレイアウトで表示する」を選ぶと良いでしょう。
(5)選んだ点字図書データが表示されます。
文書内を移動するには、次のように操作します。
(1)上矢印キーまたはコマンドキー+1の点= 前の行に移動します。
(2)下矢印キーまたはコマンドキー+4の点= 次の行に移動します。
(3)コマンドキー+2,3の点=段落表示では10行前に、レイアウト表示では前の改ページ位置に移動します。
(4)コマンドキー+5,6の点=段落表示では10行先に、レイアウト表示では次の改ページ位置に移動します。
(5)コマンドキー+1,2,4,6の点= 前の分冊に移動します。
(6)コマンドキー+1,3,4,5の点= 次の分冊に移動します。
(7)コマンドキー+1,2,3の点=図書データの先頭に移動します。
(8)コマンドキー+4,5,6の点=図書データの末尾に移動します。
(9)コマンドキー+1から6の点= カーソルを移動しながら、文書を読み上げます。
(10)コマンドキー+1,5,6の点=現在のカーソル位置を確認します。
点字図書の中からキーワードを検索するには、次のように操作します。
(1)コントロール+F=検索キーワードを指定して、検索を開始します。
(2)コマンドキー+3,5,6の点=同じキーワードで後ろ方向を検索します。
(3)コマンドキー+2,3,6の点=同じキーワードで前方向を検索します。
(4)コマンドキー+1,3,6の点= 文書の先頭から検索します。
点字図書を閉じるには、エスケープキーか、コマンドキー、Zを押します。
デイジー図書を開くには以下のように操作します。
(1)ダウンロードしたデイジー図書の入ったSDカードやUSBメモリを、BMスマートに接続します。
(2)すると、SDカードを入れた場合は、「SDカードSDMemory2が挿入されました。内容を表示しますか?」というメッセージが表示されます。
USBメモリを入れた場合は、「USBメモリUSBMemoryが挿入されました。メモリの内容を表示しますか?」というメッセージが表示されます。
ここで、上下の矢印キーで、「デイジー図書を開く(D)」ボタンを選びエンターキーを押します。
(3)SDカードやUSBメモリの中のデイジー図書一覧が表示されます。
上下矢印キーで読みたいデイジー図書のタイトルを選び、エンターキーを押します。
すると、デイジーデータが読み込まれ、再生ウィンドウが表示されます。
以下に音声デイジー図書を読むための基本的なキー操作をご紹介します。
(1)エンターキー=再生と停止
デイジー図書を開いた状態でエンターキーを押すと再生が始まります。又、再生中にエンターキーを押すと再生が停止します。
(2)フレーズ移動
「フレーズ」は、デイジーデータ内のオーディオデータをスキップするために設定されている最小単位です。
3の点=1フレーズ前に移動して、再生します。
6の点=1フレーズ後に移動して、再生します
(3)ページ移動
ページ情報が付いているデータでは、次の操作ができます。
2・3の点=1ページ前に移動して、再生します。
5・6の点=1ページ後に移動して、再生します
(4)見出し移動
1・2・3の点=一つ前の見出しに移動して、再生します。
4・5・6の点=一つ後ろの見出しに移動して、再生します
(5)巻き戻し
1・3の点=一度押すと、10倍速の低速巻き戻し、もう一度押すと、60倍速の高速巻き戻しになります。
巻き戻しを止めるには、エンターキーを押します。
(6)早送り
4・6の点=一度押すと、10倍速の低速早送り、もう一度押すと、60倍速の高速早送りになります。
早送りを止めるには、エンターキーを押します。
デイジー図書では、見出し・ページ・時間・フレーズ等の移動方法で、読んでいる本の中を移動することができます。
*実際にサポートされている移動方法はデータにより異なります。データでサポートしていない移動方法では、移動できません。
〔見出し移動〕
(1)1・2・3の点+4の点=前のレベル1の見出し。
(2)1・2・3の点+5の点=前のレベル2以上の見出し。
(3)1・2・3の点+6の点=前のレベル3以上の見出し。
(4)4・5・6の点+1の点=次のレベル1の見出し。
(5)4・5・6の点+2の点=次のレベル2以上の見出し。
(6)4・5・6の点+3の点=次のレベル3以上の見出し。
〔ページ移動〕
(7)2・3の点+5の点=10ページ前
(8)5・6の点+2の点=10ページ後
〔時間移動〕
(9)1・3の点+4の点=1時間前
(10)1・3の点+5の点=10分前
(11)1・3の点+6の点=1分前
(13)4・6の点+1の点=1時間後
(14)4・6の点+2の点=10分後
(15)4・6の点+3の点=1分後
デイジー図書を閉じるには、エスケープキーか、コマンドキー、Zを押します。
コントロールキー+セレクトキー+コマンドキー+H(1・2・5の点)を押すと、BMスマートユーザーズガイドを表示します。
ユーザーズガイドを表示している時は以下のキー操作で読み進めて行くことができます。
(1)上矢印キー=1行上に移動します。
(2)下矢印キー=1行下に移動します。
(3)各章や節のタイトルの上でエンターキー=その章や節のページが開きます。
(4)コマンドキー+1から6の点=連続読みを開始します。
(5)連続読み中にコントロールキーを押すと、連続読みを停止します。
ユーザーズガイドを終了するには、エスケープキーまたはコマンドキー+Z(1・3・5・6の点)を押します。
多くのウィンドウに、ウィンドウヘルプを用意しています。
ウィンドウヘルプは、現在の状況に応じた操作説明を点字と音声で読むことができます。
ウィンドウヘルプを開くには、コマンドキー+H(1・2・5の点)を押します。
ウィンドウヘルプでは、上/下矢印キーで、一行ずつ移動しながら、内容を確認してください。
また、コマンドキー+1~6の点の操作で、ヘルプの内容を連続読みします。
ヘルプの表示を終了するには、コマンドキー+Z(1・3・5・6の点)を押します。
さらに、BMスマートの使い方を話題やキーワードによりまとめた物として、「BMスマートの使い方」と言うトピックヘルプを用意しています。
トピックヘルプを開くには、コントロールキー+コマンドキー+H(1・2・5の点)を押します。
トピックヘルプでは、上/下矢印キーまたは右/左矢印キーで、一行ずつ移動しながら、内容を確認してください。
説明中の参照可能なトピックは、〈山括弧〉で囲まれています。
この括弧がある行でエンターキーを押すと、そのトピックの説明に入ります。
また、バックスペースキーを押すと、今のトピックを閉じて、前のトピックに戻ります。
トピックヘルプの表示を終了するには、コマンドキー+Z(1・3・5・6の点)を押します。
(1)スクリーンリーダーを使用することで、パソコンに表示されている情報を点字で読めるようになります。
スクリーンリーダーは、画面に表示される情報を音声や点字で確認できるようにする、パソコン上のソフトウェアです。
国内で広く使われているスクリーンリーダーは、BMスマートに対応しています。
スクリーンリーダーを使うと、一般向けのソフトウェアがある程度、点字/音声サポートで使えるようになります。
(2)パソコンをBMスマートから操作する。
「BMシリーズ機器用ユーティリティ」に含まれるBMFepを使用することで、フォーカス移動、文字入力などパソコン側の操作の多くを、BMスマートから行なえるようになります。なお、「BMシリーズ機器用ユーティリティ」は付属のCD-ROM「サポートディスク」よりインストールできます。
(3)パソコン上の点字対応アプリケーションを使う
パソコン上のソフトウェアの中には、自分自身で、操作の音声/点字確認に対応しているものがあります。
「BMシリーズ機器用ユーティリティ」では、次のような機能を提供しています。
テキストエディタ BMPad
点字エディタ BrlPad
ファイルの選択と操作 BMShell
点字文書の送受信(旧BMシリーズ機器互換機能) BMTerm
盲聾者用点字チャットプログラム BMChat
なお、BMシリーズ機器用ユーティリティのマニュアル参照方法は以下の通りです。
(Windows 8/8.1の場合)
以下のフォルダを参照してください。
64ビット版: C:\Program Files\KGS\BMユーティリティ64\Manual\〈各プログラムのマニュアル〉
32ビット版: C:\Program Files\KGS\BMユーティリティ\〈各プログラムのマニュアル〉
(その他のOSの場合)
スタートメニューを開く
→全てのプログラム
→BMシリーズ機器用ユーティリティ
→マニュアルフォルダを開く
→〈各プログラムのマニュアル〉
BMスマートをパソコンに接続するために、USBポートとブルートゥースポート(無線接続)、RS-232Cシリアル接続の3つの方法を用意しています。
まず始めに、高速なUSBポートからの接続をお試しください。
BMスマートをパソコンとUSB接続するためには、ケーブルで接続する前にパソコンにBMスマート用USBドライバをインストールしておく必要があります。
USBドライバは、付属のCD-ROM「サポートディスク」よりインストールできます。また、当社ホームページからダウンロードして頂けます。
USBドライバのインストールについて詳しくは、ユーザーズガイド「第7章 外部機器との接続」の「7.2.1 本機とパソコンをUSBで接続する」を参照してください。
BMスマートとパソコンを無線接続したい場合は、ブルートゥース接続をご利用ください。
この場合、パソコン側に、ブルートゥース通信機能、または外付けのブルートゥース通信モジュールが必要です。
また、BMスマートを、パソコン側ブルートゥース環境に追加して、ペアリングという処理をする必要があります。
ペアリングとは、セキュリティ確保のため、ブルートゥース機器間でピンコードと呼ばれる暗証番号を交換する手続きです。
ブルートゥース接続について詳しくは、ユーザーズガイド「第7章 外部機器との接続」の「7.2.2 本機とパソコンをブルートゥースで接続する」を参照してください。
シリアルポートは、現在、ノートパソコンにはほとんど付いていません。
本機では、主に点字プリンタとの接続用に、シリアルポートを用意しています。
点字プリンタでの印刷について詳しくはユーザーズガイド「第7章 外部機器との接続」の「7.6 点字印刷(16マスモデルは、ブルートゥース接続のみ)」を参照してください。
もしお持ちのパソコンにシリアルポートがあれば、BMスマートとパソコンを、本機付属のシリアルケーブルで接続できます。
この場合、ドライバのインストールは必要ありません。
BMスマート側とパソコン上のソフトウェアの通信条件を合わせて、接続してください。
通信ポートの準備ができたら、BMスマートに接続するソフトウェアの設定を行ないます。
設定する項目は、点字端末の種類や、接続ポート、通信条件などです。
各ソフトウェアのマニュアルをご参照ください。
パソコン側のソフトウェアの準備ができたら、ソフトウェアから点字端末に接続するように操作します。
すると、パソコン側からBMスマートにコマンドが送信され、BMスマート上で点字ディスプレイプログラムが自動起動されます。
点字ディスプレイプログラムを使用している状態では、BMスマートには、パソコン側から送られる点字パターンがそのまま表示されます。
また、BMスマート側で行なう操作は、コマンドキーと以下の切り替え操作以外の全ての操作がパソコン側に送信されます。
以下の操作により、BMスマートを点字ディスプレイと、その他の本体機能で、切り替えながら使用できます。
点字ディスプレイモード(複数ポート接続時の切り替え) 前面のキー4個の内、左側3個の同時押し
本体機能を使用する 前面のキー4個の内、右側3個の同時押し
本機とパソコンをUSBケーブルで接続している状態では、パソコン側でまだ通信を始めていなくても本機側で通信状態のチェックを行っています。
このため、本機が動作状態のままUSBケーブルを取り外す場合は、先に本機側で以下のコマンドを実行して、切断の準備をして頂く必要があります。
メインメニュー → 接続 → USBポート → USBケーブルの取り外し
このコマンドは、どこからでも本機の次のキーを押すことで実行できます。
ウィンキー + コントロールキー + J
USB接続をご使用の際には、必ず実行するようにしてください。
この簡単スタートガイドではBMスマートの基本的な操作方法と機能についてご説明しました。
BMスマートに早く慣れて頂くために、説明する機能や操作方法を厳選して掲載しています。
それぞれの機能についてより幅広い使い方を調べるために、ウィンドウヘルプやユーザーズガイドをご利用ください。
はじめから全ての機能を使いこなすのは大変です。まずは興味のある機能を中心に、BMスマートの操作を習得してください。
故障等の不具合が発生した場合、まずは弊社ホームページより申し込みいただくか、弊社営業部までお電話ください。その後、担当の指示に従い、以下の要領で弊社までお送りください。
(1)お客様の団体名・お名前・お電話番号・FAX番号を書いた紙を添付してください。
(2)不具合の具体的な内容、機種を書いた紙を添付してください。
(3)ACコード・ACアダプタ・各通信ケーブルに不具合の原因があると考える際には、これらを添付してください。それ以外の場合は、紛失事故を防ぐためにも添付しないでください。
(4)お買い求めいただいた際の梱包箱・梱包材を使用して宅急便にて弊社営業部宛にお送りください。
(5)梱包箱・梱包材を紛失した場合、運送業者に依頼するなどして、運搬中に破損の無いよう梱包してください。
※ 製品保証は購入より5年間です。保証の規定は保証書をご参照ください。
(付属品の保証は1年です。その他バッテリー、点字表示部の点字ピン等、一部消耗品は保証対象外です。 お客様の過失、浸水等についても対象外です。)
※ 本体にデータを保存している場合には可能な限りデータのバックアップをお願いいたします。修理中の保存データにつきましては保証出来かねますので、予めご了承ください。
※ 修理品送付の際の送料はお客様のご負担とさせていただきます。
着払いでお送りいただく際には、修理代に着払い代を加算した金額でご請求いたします。
※ 修理後に弊社から御返送する際には、お送りいただいた梱包箱を利用して返送いたします。
梱包箱が輸送に耐えられないと判断した場合には、梱包費用等を追加負担していただきます。
修理品送付・問合わせ先
〒355-0321埼玉県比企郡小川町小川1004
ケージーエス株式会社 営業部
TEL 0493-72-7311/FAX 0493-72-7337
URL https://www.kgs-jpn.co.jp
※弊社ホームページからも修理受付しております。
是非御利用ください。
本文はここまでです。