「データの種類とファイルの拡張子」

ファイル名の中で、.(ピリオド)より後ろの部分を拡張子と呼びます。

拡張子には、ファイルに保存されているデータの種類や、保存形式を表すために決められている文字列が使われます。

〔本機で利用できる拡張子〕

本機では、主に以下の拡張子のファイルを利用できます。

(テキスト文書) .txt, .rtf
(表のデータ) .csv
(点字文書) .bmt, .bes, bet, bse, nav, .brl, .brf
(オーディオデータ) .wav, .mp3, .wma, .asf(保存は、.wavのみ)

〔本機の拡張機能で利用できる拡張子〕

 本機の拡張機能では、以下の形式のファイルを閲覧できます。

 これらのファイルを、新規作成したり、編集することはできません。

 拡張機能のご利用方法については、 〈本機の拡張機能について〉 の項を参照してください。

(MSオフィス文書)  
ワード文書 .doc, .docx, .docm
エクセルワークシート .xls, .xlsx, .xlsm
パワーポイントプレゼンテーション .ppt, .pptx, .pptm
パワーポイントスライドショー .pps, .ppsx, .ppsm
(PDF文書) .pdf

〔拡張子の役割と留意点〕

メインウィンドウからファイル一覧ウィンドウを開くと、各フォルダに含まれる全ての種類のファイルが表示されます。

このウィンドウでファイルを選択すると、ファイル名の拡張子からデータの種類が分かるので、そのデータを担当するプログラムが呼び出されます。

例えば、「メモ.txt」や「日報.rtf」などのファイルを開くと、拡張子からそれらがテキスト文書であることが分かり、テキスト編集プログラムが起動します。

しかし、テキスト文書である.txt形式や.rtf形式のファイルも、それに含まれる情報や、記憶の仕方が違います。

.txtファイルには文書の文字情報のみが保存されていますが、.rtfファイルには、併せて書体の情報や、段落の書式情報なども保存されます。

テキスト編集プログラムは、このようなデータの違いを、拡張子から判断して、読み込みと保存を行います。

このため、ファイルの拡張子を変更する場合には注意が必要です。

例えば、テキスト編集プログラムで.txtファイルを開いた後、「名前を付けて保存」コマンドを実行して、.rtf形式で保存する操作は、データ形式を変更する正しい操作です。

この操作では、拡張子と共に、データの保存方法も、適切に変更されるので、問題ありません。

しかし、ファイル一覧ウィンドウのファイル名の変更機能で拡張子を.txtから.rtfに変更する操作は、正しくありません。

この操作では、ファイルの内容はそのままで、拡張子だけが変更されるため、そのデータを開くプログラムや、データの読み書きの方法が分からなくなってしまいます。

〔目的に合ったデータ形式を選択する〕

上でご紹介したように、テキスト文書を保存するための形式に、.txtと.rtfの二種類があります。

.txtファイルは、文字情報だけを保存するため、データサイズが小さく、高速に読み書きできます。

これに対して、.rtfファイルは、各文字の書体情報や段落の書式情報も保存するため、データサイズが大きく、読み書きも遅めになります。

しかし、.rtfファイルには、太字書体で見出しの行を区別できる他、レイアウトした文書をパソコンに持って行くと、マイクロソフト社のMSWordアプリケーションでもレイアウトが読み込めるなどの長所があります。

このようなデータ形式の違いは、点字文書にもあります。

国内で使用されている各点字データ形式は、いろいろな点訳ソフト用に策定されたもので、データの保存方法や保存できる情報が違います。

例えば、.bse形式では、文章の内容的な切れ目を表す改行や改ページを保存できません。

このため、後で文章を修正して、レイアウトを自動的に調整したい時などには、.bmt形式や.bes形式の方が適しています。

また、見出し行の情報を保存するには、.bmt形式か.bes形式、ブックマーク行を保存するには.bmt形式を選択する必要があります。

8点点字を保存する場合も、.bmt形式を選択する必要があります。

このように、それぞれのデータ形式には特長があり、編集したデータを、目的に合ったデータ形式で保存することが大切です。

なお、点字文書の拡張子を変更したい場合は、点字編集プログラムで元の文書を開いてから、「名前を付けて保存」コマンドを実行し、目的の拡張子で保存してください。