このバージョンでは、BMスマートファームウェア Ver2.8.4Cベータ版から次の改良を行いました。
1.BGリーダー機能の拡張
BGリーダー機能は、別のプログラムを操作している時にも、背景で開いている文書や図書データの内容を音声で読み上げられる機能です。
この機能に以下の改良を行いました。
(1)方向キーによるタスクの切り替え(ワイドモデルの場合)
サイドキーの設定内の「BGリーダー優先」項目を次のように修正しました。
BGリーダー優先 オフ,背景で操作,タスクの切り替え
「背景で操作」の選択肢は前のバージョンでのオンと同じ機能で、ディスプレイキー単体の操作で背景で開いている文書の内容を読み上げることができます。
一方「タスクの切り替え」を選択すると、左右の方向キーを使って2つのウィンドウを切り替えながら操作することができます。
この設定では、ディスプレイキーを押すと、カーソルを操作する前にBGリーダーのウィンドウが自動的にアクティブになります。
そしてそれまでアクティブだったウィンドウは「もう一つのウィンドウ」として記憶されます。
逆に矢印キーを押すと、今度は上で記憶されたもう一つのウィンドウがアクティブに戻り、こちらのウィンドウでのカーソル操作になります。
このように、ディスプレイキーと矢印キーがそれぞれ別のウィンドウを担当する形で、二つの文書を切り替えながら、その内容を閲覧/編集していくことができます。
コマンドキーを使った矢印キーの操作はどちらのウィンドウでもカーソルの操作に利用できます。
またディスプレイキーや矢印キーにウィンキーを組み合わせると、BGリーダーのウィンドウを背景に置いたままでその内容を読み上げることができます。
(2)ウィンキー+ナビキーによるBGリーダーウィンドウの読み上げ(16マスモデルの場合)
ナビキーに割り当てられた矢印キーもウィンキーとの組み合わせでBGリーダーの操作に利用できるようになりました。
2.その他の修正点
(1)サブディスプレイ表示機能で、次のようなウィンドウでもサブディスプレイの幅を活かした表示が利用できるようになりました。
●点字編集プログラム・クイックメモ
・見出し一覧ウィンドウ
・リストの編集ウィンドウ
●テキスト編集プログラム
・見出し一覧ウィンドウ
●デイジー再生プログラム
・点字フィールドの表示ウィンドウ
・見出し一覧ウィンドウ
●点字図書閲覧プログラム
・見出し一覧ウィンドウ
*テキストデイジーウィンドウでは、オルトキー+T、オルトキー+Bの操作でテキストフィールドや点字フィールドを表示対象に選択すると、そのウィンドウの内容がサブディスプレイにも表示されます。
(2)サブディスプレイへの自動接続が設定されている場合、本機の起動直後にコントロールキーを3回押すとサブディスプレイへの接続を試行しないようにしました。
また、文書をサブディスプレイに表示している場合、サブディスプレイ側のコントロールキーでも現在のスピーチを止められるようにしました。
(3)デュアル点字ディスプレイモードでサブディスプレイ側からPCを操作している時、クリップボードデータの送受信コマンドで正しくBMスマートとPCとの間のデータ転送が行われるように修正しました(受信はメインディスプレイ側のみ)。
(4)ウィンドウ一覧でもサブディスプレイ表示やBGリーダーが設定されているウィンドウを確認できるようにしました。
サブディスプレイ表示が設定されているウィンドウには、先頭に「サブ」と表示されます。
またBGリーダーが設定されているウィンドウには、先頭に「BG」と表示されます。
以上です。