このバージョンでは、BMスマートファームウェア Ver2.8.3Aベータ版から次の改良を行いました。
1.デイジーデータ読み込み機能の改良
デイジーデータの読み込み時の処理に、動作安定化のための改良を行いました。
また、2回目以降の読み込み処理を高速化しました。
テキストデイジーデータの場合、読み込み時間を従来よりやく40パーセント短縮しました。
2.サブディスプレイ接続機能の追加
点字編集ウィンドウおよび点字図書閲覧ウィンドウにサブディスプレイ接続機能を追加しました。
この機能は、ブルートゥースなどで接続したもう一台の点字ディスプレイ(サブディスプレイ)に編集中の文書や閲覧中の点字図書の内容を表示する機能です。
この機能で接続できる点字ディスプレイは、NextTouch40とBMスマートシリーズです。
本機より点字のマス数が多い端末を接続した場合、より広い幅で点字を読むことができます。
また、本機で別のプログラムを操作している間も、バックグラウンドで点字文書や点字図書を読み続けることができます。
この機能を利用するには、簡単操作設定で「C16 サブディスプレイ接続機能」を利用可能に設定してください。
(1)サブディスプレイの接続
サブディスプレイを接続するには、点字編集ウィンドウまたは点字図書閲覧ウィンドウのメニューから次のコマンドを実行します。
点字編集メニュー
サブディスプレイに接続
点字図書閲覧メニュー
サブディスプレイに接続
すると、「モニター用点字ディスプレイ 通信ポートの選択」ダイアログが表示されますので、通信ポートを選択してエンターキーを押します。
ブルートゥースポートを選択した場合は、続いて「接続先デバイスの選択」ダイアログが表示されますので、目的の端末を選択してください。
(2)サブディスプレイからの操作
接続が完了すると、サブディスプレイに本機と同様の内容が表示されます。
この状態では、サブディスプレイからも全ての操作が可能です。
本機側で別のプログラムやウィンドウを開くと本機の表示は変わりますが、サブディスプレイには元の点字文書や点字図書が表示されています。
この場合、フォーカスは新しいプログラムに移動し、点字編集ウィンドウや点字図書閲覧ウィンドウはバックグラウンドになっています。
この状態でも、サブディスプレイでは、表示の送りや各種移動コマンドを使って文書を読み続けることができます。
点字文書を開いている場合は、サブディスプレイの操作キーから文字の入力や削除、範囲選択やカット&ペーストなどの操作をすることもできます。
(NextTouch40には点字入力キーや編集キーがないため、文書の閲覧のみが可能です。)
その他の機能を利用したい場合は、オルトキーを押すと点字編集ウィンドウにフォーカスが戻ります。
(3)別の文書を読みながらメモをとる
この機能を利用すると、サブディスプレイで点字図書を読みながら、本機側で別の点字編集ウィンドウにメモをとることもできます。
このような場合、点字編集ウィンドウにフォーカスが移動している状態から点字図書閲覧ウィンドウにフォーカスを戻すには次のように操作します。
BMスマートシリーズの場合:コントロールキー+オルトキー+ウィンキーを押します。
NextTouch40の場合:左側の送りキー+戻しキーと、右側手前のキーを押します。
また、上記の操作の後、点字編集ウィンドウにフォーカスを戻すには次のように操作します。
BMスマートシリーズの場合:オルトキー+セレクトキー+ウィンキーを押します。
NextTouch40の場合:右側の送りキー+戻しキーと、左側手前のキーを押します。
サブディスプレイに接続しているウィンドウでは、メニュー内の「サブディスプレイに接続」コマンドの項目にチェックが付きます。
また、別のウィンドウで「サブディスプレイに接続」コマンドを実行すると、そのウィンドウにサブディスプレイの利用権が移動します。
同じウィンドウで再度「サブディスプレイに接続」コマンドを実行すると、サブディスプレイを切断します。
なお、保護形式の点字文書はサブディスプレイに表示することができません。
このような文書は本機側で読むようにしてください。
3.その他の変更点
点字印刷プログラムに以下の修正を行いました。
「点字印刷範囲の選択」ダイアログに「ページ行を印刷しない」のチェックボックスを追加しました。
このチェックボックスをチェックすると、各ページのページ行を空にして印刷します。
以上です。