このバージョンでは、BMスマートファームウェア Ver2.6.2 ベータ版から、以下の変更を行っています。
1.コピーしたファイルの挿入コマンド
テキスト編集ウィンドウ、点字編集ウィンドウに、コピーしたファイルの挿入コマンドを追加しました。
メニュー → ファイル → コピーしたファイルの挿入
変更可能なショートカット:コントロールキー+セレクトキー+V
このコマンドは、フォルダウィンドウやファイル一覧ウィンドウなどでコピーしたファイルの内容を編集ウィンドウに貼り付けます。
テキスト編集ウィンドウにはテキストファイルを、点字編集ウィンドウには点字ファイルとテキストファイルを挿入可能です。
点字編集ウィンドウに点字ファイルを貼り付ける場合、本文のみをカーソル位置に挿入するか、本文とページ行を文書末に追加するかの選択ウィンドウが表示されます。
ただし、コピーされているファイルの中にテキストファイルが含まれている場合は、自動的にカーソル位置への挿入になります。
クイックメモでこの機能を利用するには、簡単操作設定の以下の項目を利用可能に設定してください。
C8 クイックフォルダ機能
2.最近開いた文書コマンド
クイックメモの編集ウィンドウに最近開いた文書コマンドを追加しました。
メニュー → ファイル → 最近開いた文書
(ショートカット:コントロールキー+R)
このコマンドは、クイックメモで最近開いた文書の一覧を表示して、選択した文書を開きます。
一覧には、各文書の点字文書名が表示されます。
文書を選択してエンターキーを押すと、今編集中の文書が閉じて、新しい文書が開きます。
コントロールキー+エンターキーを押すと、選択した文書を別ウィンドウで編集できます。
このコマンドを使用するには、簡単操作設定の次の項目を利用可能に設定してください。
C8 クイックフォルダ機能
3.リストの編集機能の改良
点字編集ウィンドウのリストの編集機能に以下の改良を行いました。
- リスト編集の操作に以下を追加しました。
- コントロールキー+上矢印キー 上にある空でない要素に移動します。
- コントロールキー+下矢印キー 下にある空でない要素に移動します。
- リスト編集の設定に以下の項目を追加しました。
テーブルのインデックス表示 標準,A1形式,1A形式,1A形式(下がり数字使用)
この設定は、テーブル内の要素のインデックスの表示形式を選択します。
標準が選択されている場合、ワイドモデルでは1A形式、16マスモデルでは1A形式(下がり数字使用)になります。 - 場所を指定して移動コマンドを追加しました。
メニュー → 移動 → 場所を指定して移動
このコマンドは、目的の要素のインデックスを指定して、その要素にジャンプします。
要素のインデックスは次の形式で指定します。- 各階層のインデックスを数字とアルファベットで指定し、階層の間にハイフン(-)かピリオド(.)をはさみます。
例:1-2、2.1B - ピリオド(.)1個から始まる指定は、今の要素と同じレベルにある要素を表します。
例:.3、.2C - 行番号を省略して列のみを指定すると、同じ行の要素を指定できます。
例:.J - ピリオド(.)2個から始まる指定は、今の要素の親のレベルにある要素を表します。
例:..3 - マイナスやプラスから始まる指定は、今の要素から上または下への移動行数を表します。
例:+5、-3A
同じレベルの要素に移動する時は、セレクトキー+エンターキーを押すと、その要素まで範囲選択できます。
- 各階層のインデックスを数字とアルファベットで指定し、階層の間にハイフン(-)かピリオド(.)をはさみます。
- 行の拡張コマンドを追加しました。
メニュー → 編集 → 行の拡張
このコマンドは、現在選択中の要素の後ろに、指定した数の空行を挿入します。 - 以下の文字列置換コマンドを追加しました。
メニュー → 検索 →
キーワード置換
テーブル内置換
これらのコマンドでは、置換前と置換後のキーワードを指定して、階層リスト全体、または同じ階層のテーブル内で文字列の置換を行います。 - 次の3種類のフィルコマンドを追加しました。
メニュー → ツール → フィル →
コピーフィル:起点の要素の内容を、選択した方向の空白セルに入力します。
パターンフィル:起点からの数要素に指定したパターンを、選択した未指定の領域に展開します。
関数フィル:起点の要素に書いた変数の初期化式、増加式、評価式を計算して、選択した領域に評価式の計算結果を出力します。
これらのコマンドを使用するには、まず起点となる要素に移動し、そこから上下左右に同一列内、または同一行内を範囲選択します。
必要な範囲が選択できたら、目的のコマンドを実行します。
すると、起点から各コマンドの処理が実行され、選択範囲内の要素を上書きします。
範囲選択せずにフィルコマンドを実行した場合は現在位置から下向きに各コマンドの処理を行い、空白でない要素が見つかると、そこで処理を中止します。
(A)コピーフィル
起点の要素に書かれている文字列をそのままコピーします。
(B)パターンフィル
(1)最初の2要素に番号を含む文字列が書かれている場合、その番号の増分で変加する値の文字列を出力します。
(2)その他の場合、書かれている文字列を、その順番でコピーします。
例えば最初の3要素に「月曜」「水曜」「金曜」と書かれ、その後が空白要素の場合、この3種類の文字列を順番にコピーします。
(C)関数フィル
起点の要素に一つ以上の変数を使った次の3種類の式をスペースで区切って指定します。
次の例は変数xを1.0ずつ増しながら、x二乗を出力します。
(1)初期化式:x=0
(2)増加式:x=x+1
(3)評価式:x*x
複数の変数を使用する場合は、それぞれの変数の初期化式や増加式をセミコロン(2,3の点)で区切ります。
例:
初期化式:x=2;y=3
増加式:z=x;x=y;y=y+z
評価式:x+y
4.その他の修正点
(1)全般設定に以下の項目を追加しました。
スケジュール文書のスキャン オフ,オン
この設定をオフにすると、スケジュール文書が登録されていても、スケジュールの読み込み/更新が行われなくなります。
スケジュール文書の件数が多くなると読み込みに時間がかかるようになるため、必要に応じてスキャン機能をオン/オフしてください。
(2)点字文書の読み込み時に、保護形式の文書(一般形式、専用形式、スクラップ帳)が非暗号化できなかった時は、文書が開かないようにしました。
商用配布形式の文書は部分的に暗号化されない「説明ページ」を含むため、非暗号化できなくても文書を開きます。