この文書では、BMスマートシリーズファームウェア Ver2.5で追加された機能と、主な変更点についてご紹介します。
各項目の(参照先)に、「ブレイルメモスマートシリーズ ユーザーズガイド (Ver 2.5)」での対応項目を示します。
1.新機能
- フォルダウィンドウ機能
フォルダウィンドウは、各フォルダの中にあるファイルの一覧を表示して、内容を確認したり、コピーや移動の操作をするためのウィンドウです。
シンプルな構成のウィンドウで、ウィンキー+Eのグローバルショートカットで開きます。
ファイルを開いたり、エスケープキーを押しても、ウィンドウが閉じないので、ファイルやフォルダを整理したい時などにお勧めです。
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〈2.2.2 〔D〕フォルダウィンドウ〉 - ピックアップコメント機能
ピックアップコメントは、よく使うファイルやフォルダに点字でコメントを付けておくことで、保存場所を気にしないで簡単にアクセスできるようにする機能です。
グローバルショートカット ウィンキー+Oで入力欄を開き、指定したコメント、またはその一部を入力すると、対応するファイルを開いたり、フォルダの内容を表示できます。
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〈2.2.1 〔E〕ピックアップコメント機能〉 - デイリーノート機能
デイリーノートは、日記やスケジュール帳など、日付ごとに情報を整理したい点字文書を管理するための機能です。
カレンダーと同じ操作で文書内の項目を移動し、新しい項目を追加したり、既存の項目を編集できます。
また、選択した複数の文書を開き、内容をまとめて表示できます。
スケジュール文書と同じ書式ですので、カレンダーに内容を表示することも可能です。
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〈4.2.9 デイリーノート〉 - ひとことメモ機能
「ひとことメモ」は、ふと思いついたこと、気がついたことを、今やっている作業を中断することなくメモしておける機能です。
どこからでも、ウィンキー+3,4,6の点の操作で、ひとことメモの入力欄が開きます。
ここにメモしたいことを書いてエンターキーを押すと、その内容が、時刻を添えて、あらかじめ設定しておいたデイリーノートに追記されます。
また、何も書かずにエンターキーを押すと、デイリーノートが開いて、これまでのメモを確認できます。
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〈4.2.10 ひとことメモ〉 - IMEマークとIMEの自動設定機能
IMEマークは、日本語入力状態の時、点字表示部の左端に表示される1マスのマークです。
ここに表示される点の組み合わせで今のかな漢字変換の状態を確認できます。
また、IMEマークのマスのタッチカーソルを押すと、かな漢字変換中の点字の表示内容を切り替えられます。
テキスト編集ウィンドウが開いた時、IMEをオンにするかオフにするかも設定で選択できるようになりました。
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〈8.2 〔L〕IMEマークとIMEの自動設定機能〉 - パスワード変換機能
パスワード変換は、接続しているPCやスマホのパスワードを管理しやすくするための機能です。
覚えやすい点字文字列から、推測が難しいパスワード用の文字列を生成します。
同じ点字文字列を指定すれば、いつでも同じパスワードに変換して、接続先のPCやスマホに送ることができます。
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〈2.5 〔D〕パスワード変換〉 - サイドアイテム機能
サイドアイテムは、点字表示部の左側、または右側に、時計などのアイテムを常時表示しておける機能です。
現在、サイドアイテムとして、次の3種類の機能を用意しています。
(A)時計の表示:現在の時刻を表示します。
(B)タスクバー:複数のウィンドウを開いている時、操作するウィンドウを切り替えます。
(C)オーディオプレイヤー:背景で実行中のオーディオプレイヤーの再生時間を表示します。
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〈8.2 〔M〕サイドアイテム機能〉 - タスクショートカットの設定機能
ウィンキーと数字の組み合わせなどのグローバルショートカット操作で実行される機能を変更できます。
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〈8.4.10 タスクショートカットの設定〉 - ホビー機能 迷路
点図の表示で迷路を楽しむことができます。
ワイドモデルの「ワイド迷路」コマンドは、表示される迷路のサイズがより大きくなります。
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〈9.9 迷路〉 - アンドロイド端末へのファイル送信機能
アンドロイド端末と接続してアクセスビューから操作している時、本機の中のファイルを選択して接続先の共有フォルダに転送できるようになりました。
(参照先)
〈7.1.1 (アンドロイド端末にファイルを送る)〉
2.拡張した機能
- 時計プログラム
時計の設定に、時報音のオーディオ再生機能を追加しました。
インターネットなどから入手した音源を登録しておくと、毎時0分に再生できます。
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〈3.1.1 時計プログラム〉 - カレンダープログラム
カレンダーの設定に、点字で入力した予定をユニコード点字で登録する選択肢を用意しました。メインウィンドウや今日の予定コマンドから、入力したままの点字表記で確認できます。
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〈3.2.1 カレンダープログラム〉 - 電卓プログラム
電卓の設定に、計算結果を範囲選択するか否かの設定を追加しました。
また、テキスト編集ウィンドウ、点字編集ウィンドウに「式の計算コマンド」を追加しました。
編集ウィンドウの上に電卓を開き、文書中の式や値を取り込んで計算できます。
(参照先)
〈2.5 〔A〕電卓〉
〈4.4.10 式の計算〉 - ツリー型集計機能
集計方法に、項目ごとの値の分散を計算する機能を追加しました。
(参照先)
〈4.4.6 ツリー型集計機能〉 - 点字編集ウィンドウ
点字編集プログラムのページ行編集機能で、下がり数字のページ数も連番挿入できるようになりました。
また、編集したデータをBES形式で保存した時、書式が崩れないようにする修正を行いました。
(参照先)
〈4.2.3 点字編集ウィンドウの基本操作〉 - 点字図書閲覧ウィンドウ
2個の移動コマンドを追加しました。
「ページ番号を指定して移動」コマンド:同じ分冊内の指定したページに移動します。
「この行の脚注一覧」コマンド:この行に付けられた脚注の一覧を表示します。
(参照先)
〈5.2.3 点字図書閲覧ウィンドウ〉 - デイジー再生プログラム
各形式のデータの再生/閲覧ウィンドウに、「ページ番号を指定して移動」コマンドを追加しました。
また、マルチメディアデイジー閲覧ウィンドウに、以下のフォーカス移動のためのホットキーを追加しました。
オルトキー+A:オーディオ再生時間の表示
オルトキー+T:テキスト本文の表示
(参照先)
〈5.1.4 音声デイジー再生ウィンドウの操作〉
〈5.1.5 テキストデイジー閲覧ウィンドウの操作〉
〈5.1.6 マルチメディアデイジー再生ウィンドウの操作〉 - ファイル選択ウィンドウ
全般設定に、ファイル選択ウィンドウをシンプルな構成で使用するための設定項目を追加しました。
シンプルな構成のウィンドウでは、ファイルやフォルダの一覧のみが表示され、ファイル名を入力するにはスペースキーを押します。
(参照先)
〈2.2.1 〔A〕ファイル選択ウィンドウ〉
〈8.4.1 全般設定〉 - 外部機器との接続機能
BMスマートAIRに、「ブルートゥース最終着信情報」コマンドを追加しました。
また、BMスマートAIRのブルートゥースデバイス名の初期値を、iPhoneから認識できる以下の名前に変更しました。
BMsmartAIR-KGS
(参照先)
〈2.1.4 メインメニュー〉
〈7.1.2 〔2〕ブルートゥースポート(BTポート)〉 - 漢字一覧表
漢字一覧表から字形表示を開いた場合も、左右矢印キーで表の前後の漢字に移動できるようになりました。
(参照先)
〈10.3.3 漢字一覧表〉
〈10.3.4 字形表示機能〉