千葉県視覚障害者福祉協会 河野さくら 様
使用機器:点字ラベラー BL-1000
使用内容:用具販売
ユーザーの方々にケージーエス製品の活用方法を語っていただく『コラム「ケージーエス製品 私はこう使う!」』
今回は千葉県視覚障害者福祉協会が運営している、「視覚障害者総合支援センターちば」の用具購買所での、点字ラベラーBL-1000(以下、点字ラベラー)の活用です。
より多くの利用者さんに喜んでもらうために、使用し始めた点字シール。
その思いと工夫を感じとっていいただければ幸いです。
見えない / 見えにくい方々にも、利用していただけるように、点字シールを貼っています。
視覚障害者総合支援センターちばは、点字や音声の図書の貸し出し、便利グッズの販売、パソコンの使い方指導など、視覚障害者の方々の「便利」をサポートする施設を目指しています。
そのなかで、私は、用具購買所での補装具(白杖)、日常生活用具(音声時計、DAISY再生機、点字ディスプレイ等)や、その他、給付の出ない便利グッズ(醤油差しなど)の販売を行っております。
元々、音訳の部署が選挙の際に出す、CDのケースに点字を付けるために点字ラベラーを購入しましたが、選挙は頻繁にあるものではないので、それ以外の期間は用具購買所で利用しています。
用具購買所での主な利用方法は、封筒への点字印字です。
ご利用者様が視覚障害者の方なので、郵送されてきた封筒が「どこから来たものなのか」「自分宛の郵便なのか」がわからないという声が多くあり、「千視協 用具部(チシキョー ヨーグブ)」と書いた点字シールを作って必ず貼るようにしています。利用者のお客様から『封筒に「千視協 用具部」って書いてあったから、すぐにわかった』とおっしゃっていただけて、こちらもとても嬉しいです。
音声時計や音声血圧計などの日常生活用具に、千葉県視覚障害者福祉協会が独自に音訳して作成したDAISY版取り扱い説明書を附属させています。このCDのケースにも、何のCDかわかるように点字シールを貼っています。
また、一部商品にも、お客様のご要望に合わせて、ボタン等に点字シールを貼っています。例えば、キーファインダーというリモコンのボタンを押すと、ボタンに対応した子機が「ピピピピピ」と音を出して、場所を教えてくれる機器があります。リモコンには4つの子機、それぞれに対応したボタンがあるので、リモコンの上のボタンから順に1、2、3、4と点字シールを貼り、子機にも同じように、1~4のボタンと同じ数字の点字シールをそれぞれ貼りました。この機器は元々晴眼者向けで、リモコンのボタンと子機の紐付けは色で識別できるようになっていますが、見えない / 見えにくい方々にも利用していただけるように、点字シールを貼っています。
とても大変な思いをしながら、点字シールを作成していました。
点字ラベラーを使用する前は、点字の五十音表と懐中定規を用意して、手打ちでタックシールに印字していましたが、大量に点字シールを作成しようとすると手が痛くなってしまい、とても大変な思いをしながら、点字シールを作成していました。
館内に点字ラベラーがあることを知り、それを使うようになってからは、手が痛くなることもなく、点字シールの大量製作ができるので、天国のような気分です。
元々、この用具の仕事をするまで、点字というものに関わってこなかったので、点字ラベラーの自動点訳機能はとても重宝しています。点筆で点字を打っていた頃は、凹面で打たなければいけないところを、凸面で打ってしまったこともありました。
今後も点字ラベラーを活用して、より多くのご利用者様に喜んでいただけるように工夫していきたいと思っています。