Heartful -ハートフル- 様
使用機器:立体コピー作成機 PIAF
使用内容:講習会の教材作成
ユーザーの方々にケージーエス製品の活用方法を語っていただく『コラム「ケージーエス製品 私はこう使う!」』
今回のコラムは、立体コピー作成機PIAF(以下ピアフ)です。
愛知県にある販売店、ハートフルさんでは、講習会資料の触図を作成して配布しています。
色図を作成こととなったきっかけや、作成時の工夫などを伺って参りました。
参加者の一人ひとりに資料が行き渡るにはどうしたらいいのか
弊社では、視覚障害者および盲ろう者の方向け福祉用具の取り扱いと、そのサポートを行っています。出張での納品サポートをメインに、その他機器の講習会なども企画しています。
ピアフは、”機器の使い方講習会”で使用する資料の作成に用いています。
きっかけは、約5年前に愛知県一宮市にて「障がい者のパソコングループ 『ありんこ』(以下ありんこ) 」で講師をさせていただいた、”初心者向けiPhoneの使い方講習会”でした。
講習会は半年がかりの事業で、講義を行っているうちに、iPhoneの画面にはアイコンが並んでいることや、(当時のiPhoneの)ホームボタン部分が画面でないということを、手で触ってわかる教材・資料があるといいなと思っていました。
当初は、「ありんこ」のボランティアの方の発案で作成いただいたiPhoneの模型を使用していましたが、模型は簡単に量産することができないため、参加者の数に対して、模型の数が全く足りませんでした。
参加者の一人ひとりに資料が行き渡るにはどうしたら良いかを考えた結果、ピアフを使わせていただくことになりました。
講習会で使用した触図をそのまま持ち帰ってもらえる
ピアフの存在は、サイトワールドで知っていました。
当時のサイトワールドでは、新潟大学がピアフで作成した”触れる会場案内図”が配られており、模型に変わる教材・資料をどう作成するかと悩んでいたときに、その案内図のことを思い出して、実際に使うようになりました。
ボイスオーバー機能で視覚障害者がiPhoneを利用するときは、タッチ操作とフリック操作を用います。フリックで移動する時は一つ一つ進んでいきますが、タッチだとすぐに利用したいアプリを起動できます。
ピアフの触図を利用することで、タッチするおおまかな場所を覚えていただくことができます。タッチ操作を覚えることで、操作が早くなった参加者もいました。
ピアフの場合だと、講習会で使用した触図をそのまま持ち帰ってもらうことができるので、家に帰った後も勉強ができると好評です。
墨点字のフォントを活用し、点字での説明を図に併記
参加者の中には点字ユーザーの方もいましたので、社会福祉法人日本ライトハウスのWEBサイトからダウンロードした墨点字のフォントを活用し、点字での説明を図に併記させるようにしました。
当初、一般的な文字サイズのように、フォントを11ポイントくらいに設定していたら、点が小さく、立体コピーとして上手く膨らませることができませんでした。色々試した結果、フォントを17ポイント程度に設定し、さらにボールド(太字)にすることで、綺麗にカプセルペーパーに点字の説明文を書くことができました。
iPhoneの他にも、ブレイルメモスマートの使い方を教える際、特にコマンド+Z(開いているウィンドウを閉じる)や、コントロール+C(コピー)などの同時押し操作を教えるときにも利用しています。
今後もピアフを活用して、視覚障害者へのサポートをより良いものにしていきたいと思っています。