お知らせ

「ケージーエス製品 私はこう使う!」第12回

2017.02.13

神奈川県県民局 くらし県民部 消費生活課 相談第二グループ 石津 明夫 様
使用機器:ブレイルメモスマート40
使用内容:点字ディスプレイでの事務処理 など

ユーザーの方々にケージーエス製品の活用方法を語っていただく『コラム「ケージーエス製品 私はこう使う!」』

今回は自治体で働く目の見えない・見えにくい方がいかに点字ディスプレイを利用して、仕事をしているかというお話です。資料の取り扱いや、各所との電話連絡・面談などに活用していますので、ぜひご覧ください。

石津 明夫 様 の写真
石津 明夫 様

確実に情報を確認しながら仕事ができる

私は神奈川県県民局 くらし県民部 消費生活課の相談第二グループという部署に所属しています。消費生活相談員が県の消費生活センターとして相談を受けていますが、そのバックアップとして、情報提供などをしています。私の1番大きな仕事は法律相談のコーディネートです。法律相談のための前捌きや、弁護士の先生からお話をお聞きしたり、文章でもらい、それらを整理して相談員へ渡します。また、それを2次加工的に使用して県内の市町村にある消費生活センターへ情報提供を行っています。

 相談内容としては、有料情報サイトの架空請求や、新聞の強引な訪問販売、住宅リフォームの強引な勧誘があって無理矢理契約させられた際の解約やクーリングオフの手続き方法、高額な投資契約が返金されない、連絡がつかない、配当が得られないなどといったものが多いですね。

 ブレイルメモスマートは、パソコンに点字ディスプレイとして接続して、スクリーンリーダー(画面読み上げソフト)にて画面読みをさせつつ、手元に点字表示させた環境下にて、ワープロソフトやスキャナで取り込んだ紙の資料のデータを編集等する際、パソコンからの音声と合わせて利用します。具体的には、メモを整理した後にワードに貼り付けをして、レイアウトを整えて、資料提供を行います。また、弁護士の先生にFAXするなど、コンピューターを利用しての事務処理を中心に点字ディスプレイとして活用しています。

パソコンにブレイルメモスマートを接続し、作業しているご様子の写真
パソコンにブレイルメモスマートを接続し、作業しているご様子

業務上、各所と電話連絡を行うわけですが、点字ディスプレイの場合、パソコン内の資料を点字表示させて、それを指で読みながら電話ができるので便利です。点字を読みながら電話することで、その場で資料に書いてあることを伝えることができます。「パソコンの音声読み上げ」と「電話の音声」をどちらも耳で聞きながら確認作業するのは、全然できないわけではないですが、指で点字を読みながらの方が確実です。電話のやり取りを含めて、確実に情報を確認しながら仕事ができる点字ディスプレイが役に立っています。

パソコン内の資料を点字表示させて、指で点字を読んでいるご様子の写真
パソコン内の資料を点字表示させて、指で点字を読んでいるご様子

点字で読んで内容確認しながらまとめていく

法律相談には、「面接相談」と「文書相談」があります。これは、相談員や、そのバックアップについた職員が、弁護士の先生に法律的見解を聞くというものです。面接相談の際には別室に入って、弁護士の先生と向き合って行いますので、関連した法律や資料をブレイルメモスマートに入れて、面接の場に臨みます。ブレイルメモスマートに入れた資料を、点字で読んで内容確認しながらまとめていくという作業にも利用しています。

 法律相談以外でも、研修の場でも研修の資料を入れて活用しています。また、これらの際はテキストデータで行っています。仕事の資料はワード形式や紙媒体で来たりします。ワードの際はテキスト形式に直し、紙媒体の際はスキャナで取り込んだものをテキスト形式にしてブレイルメモスマートに入れています。FAXで来た文字が擦れた資料や、手書きの資料は、スキャナで取り込むことが難しいですが、私の場合、アシスタントが週に4日つきますので、取り込めていない部分を読んでいただくなどのサポートを受けながら、メモを整理していきます。